猫と英語と

英語の勉強の事。猫の事。

猫と口内炎その3

猫の口内炎は完治可能?

私自身の答えは、条件が揃えば、イエスだ。

条件の一つに、猫の性格、人馴れ度合いがある。人馴れが十分か、抱っこしての投薬、強制給仕が低ストレスで出来るか、口の中を触らせてくれるか、ここが重要になる。

 

勿論、慣らす事は可能だ。飼い猫の場合は健康なうちから、人が歯を触る事に慣れさせる事が大切だが、慣れてくれるかどうかは猫の性格によって変わる。また慣らすまでに必要な人側の忍耐も猫の性格によって相当変化する。

 

 

次が猫の健康状態。抜歯手術に耐えうるだけの内臓の状態かどうか、これは本当に大切な指標になる。猫によって口内炎になりやすい子とそうでない子がいる。多頭飼いをしていると身に染みて感じるのだが、同じ環境、同じ食事、同じケアであっても全然平気な子もいれば、歯肉がどんどん赤くなっていく子もいる。口内炎になりやすい子はケアをしても中々状況が改善しない場合があり、そうなると抜歯手術が必要になる。高齢だったり、腎臓の数値が悪かったりで麻酔がかけられないと、手術が出来なくなり、手の打ちどころがなくなってしまう場合がある。

 

全抜歯をしても口内炎が完治しない場合もあるが、少なくとも抜歯を考えなければならないほど口内炎が悪化しているときは、全抜歯は検討すべき治療だと思う。猫の年齢により、部分抜歯にした場合、再度手術が必要な時に可能かどうか、残った歯の場所は歯磨き、ケアが出来る場所なのか、などを考えての検討が必要だ。

ある程度の年齢で数本しか残せない状況ならば、私は全抜歯を選ぶ。なぜならそのあとのケアが圧倒的に楽になるからだ。口内炎のケアは、どうしても人が歯茎に直接触れる必要が出てくる。その場合、歯がなければ嚙まれても、人側にダメージがないからだ。

 

自分がケアしてみて痛感した。噛まれても大丈夫という安心は圧倒的な心理的余裕を生む。いかに愛があっても、毎日のように噛まれる状況というのは、難しいと思う。歯が全部なくなってしまった我が家の彼女は、それでも全く問題なく生活している。爪を歯で噛んで剥く事が出来なくなっているから、爪切りの協力は、他の子たちよりはマメに行っている。

 

 

飼い主の忍耐はマスト

口内炎の治療は長期戦になり、治った後も口内ケアは必要になる。その為、人間側にも努力がいる。中々状況が改善しなくとも、焦らず、毎日ケアを続ける必要がある。彼女の場合、ご飯のお世話とサプリの準備、お口のケアで、毎日2,3時間を必要としていた期間が半年近くにも及んだ。仕事をしながらこの時間を生み出すのは、かなりしんどかった事は間違いない。

お口の状況から必要に応じてサプリを入れ替え、2週間から1か月様子を見て、数か月続けるか、違うものを探すか、を繰り返した。ものによっては長期使用に適さないものもある。人側にも勉強が必要だ。

 

さらに、出費もそれなりになる。勿論、一つ一つが目が飛び出るほど高額でなないが、常用していくと、じんわりと響いてくる。それでも養育費よりは相当安いが・・・

 

 

病院探しも大変

獣医さんの協力が得られるかも、大切な要素だ。サプリなどの相談にのってくれるか、漢方などの知識があるか、なども考慮に含め目的にあった動物病院を探す必要が出てくる。私の場合、計4院のお世話になった。手術をお願いしたところが3院目、4院目が現在もかかりつけとして、長くお世話になっている病院だ。

一般的に獣医さんはサプリの効果については懐疑的だ。それはものすごく理解できる。なぜなら、効果がなかなかでない為、そのサプリが本当に治癒に役だったかの証明が出来ないからだ。その為、私はサプリを使うときは、使っても問題ないかだけを聞いていた。

サプリは全身状況を改善するため、病気の治療には薬を使う、で間違いはないのだが、回復に全身状況を改善する必要がある口内炎には、サプリの使用は大切な要素になると思う。

 

 

口内炎は初期のうちに

このように、悪化してしまうと、猫にも人にも負担をかける口内炎

条件と幸運と忍耐と努力が揃えば、完治させる事は十分出来ると思う。ちなみに我が家の彼女の場合、お願いした先生全員が治るとは思っていなかった。現在もお世話になっている先生には、奇跡の猫と呼ばれている(笑)

 

が、ベストは悪化させない事だ。初期のうちに、歯茎が赤くなってきたくらいのうちに、さっさとケアを始めてしまう事が大切だ。初期のうちならば、市販のケアグッツで十分改善が期待できる。乳酸菌でも、歯磨き粉でもなんでも、指につけて、ごめんね~とあやまりながら、歯と歯茎に塗り付ければ良いのだ。最初は猫に抵抗のないお味を推薦する。消毒系はすべからく美味しくないはずだ。

 

お口の健康は健康寿命、これは猫も人も一緒。食べれなくなったらおしまいだ。

今、となりでグースカ眠っている猫が口内炎であっても諦めないでほしい。どうにもならなくなる前にどうかケアを始めてほしい。すべての猫たちが、最後の時が来るその日まで、美味しくご飯が食べられますように!!